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サクセスリポート  

■ 株式会社 山政・有限会社 山政テキスタイル
〒629-2263 京都府与謝郡岩滝町字弓木1122
TEL:0772(46)3221 FAX:0772(46)3230
http://www.sphere.ad.jp/yamamasa/

大正5年に創業した株式会社山政。
扱う商品が絹からポリエステルに変わった今も、変わらず伝統を守り地域の発展に貢献。

 丹後半島に位置する岩滝町。この辺りは元々シルクの産地で、織物が伝統産業として発展してきた町である。
 
 株式会社山政は大正5年に創業し、山添社長はその3代目にあたる。
創業当初は、絹の半襟などの和装品を中心に製造・販売を行ってきたが、昭和48年のピークをさかいに織物産業全体が、和装から洋装へと変化していった。同社も時代の流れにより、しだいに洋装生地に合うポリエステルちりめんを扱うようになる。
 そうして設立されたのが、現在営業・販売を行っている有限会社山政テキスタイルである。株式会社山政本体は、現在資産管理を行っている。
 
 有限会社山政テキスタイルは婦人服や、財布、ハンカチ、袱紗など様々な和装小物の販売、また丹後ちりめん生地の製造・販売などを行っている。
 本来、丹後ちりめん生地とは、白生地のことで、山政ではポリエステルちりめんを使って『無地染め』という生地に色を入れるまでを行っている。生地に絵柄を入れるのは、『プリント下』といわれ、京都の室町の業者に発注している。作られたちりめん生地は、約95%が婦人服の服地となり、全国のアパレルメーカーに出荷し、好評を得ている。
好評を得ている大きな要因として、山添社長は絹ちりめんからポリエステルちりめんに変えたことが大きいとしている。
 「実際、絹からポリエステルに変えてから売れ行きが良くなりました。それはポリエステル自体の取り扱いの良さにあります。従来のシルクは、質はいいものの皺になりやすく、汚れても簡単には洗うことができない。それに対してポリエステルの場合、洗濯機で丸洗いできる、値段が手頃、皺になりにくい、など数々の利点があります。」
 
 岩滝町商工会会長もつとめる山添社長は、町の観光産業の活性化のために平成8年、織物工場閉鎖により空いた跡地を利用し、シルクロード衣装館を開設した。衣装館を建てたのは、丹後半島が元々シルクの産地だった関係から、少しでもシルクを知ってもらいたいという想いからで、館内では、シルクロードに繁栄した7つの都市にスポットをあて、当時の代表的な衣装を紹介している。
 
 「新たな製品を岩滝町内で話し合い、開発も考えていますが、岩滝町全体の織物産業が下降気味であることから、今後会社自体を広げることは考えていません。現状維持していきたい。」
また、商工会会員への応援メッセージとして、
 「今は不景気な会社も多いですが、あきらめず新たな商品開発をしていくことで自社維持をしていくことはできるはずです。」
と語ってくれた。

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