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サクセスリポート  

■ 株式会社 ヤマモト
〒627-0006 京都府京丹後市峰山町赤坂91-8
TEL (0772)62-6565 FAX (0772)62-6868

自動車板金塗装業から機械金属への塗装という新たな分野への挑戦を経て、地元産業の発展の一役を担うまでに成長した活力の源を探る。
 
(株)ヤマモトは、主に工作機器・半導体装置等の機械完成品の板金塗装、組立て作業を請け負っている。
京都府北部に位置し、元阪神監督野村克也氏の出身地としても知られる京丹後市。
機械金属業の発展がめざましいこの地で、たった一人、創業から現在にまで成長させた(株)ヤマモト代表山本氏に成功までの道程を伺った。
 
山本氏は、高校を卒業後プレス関係の仕事に就き、自動車板金の基礎を学んだ。その後、大阪で2年間の修行を終え、峰山町に戻る。
そこで、修得した技術を生かし、28歳という若さで独立。たった一人で自動車板金業を開業した。
若くして独立を決意した理由は『競争社会の中、苦労してでも自分の確固たる場所を作りたかった。』からだという。
 
 設立当初は自ら営業にまわったものの、自動車板金だけでは、なかなか安定した収益が望めなかった。
丁度そんな時、京丹後市峰山町商工会の機械金属部に所属する有力部品企業が工作機械の販売を始めるにあたり、機械への塗装ができる会社を探していた。山本氏の日頃の確かな技術と仕事に対する真面目な姿勢から地元仲間や商工会会員企業は、(株)ヤマモトを推薦した。山本氏にとって塗装は新たな挑戦だった。しかし、この仕事が(株)ヤマモトにとって大きな転機となる。
 
 工作機械への新たな挑戦が始まったが、問題は技術ではなく塗料にあった。通常使用する車の塗料ではコストが高く、乾燥するまで時間もかかる。そのため作業効率が悪く、採算が合わなかった。そこで商工会のアドバイザーの力も借り、工作機械に合う低コストの塗料探しを始めた。
「塗料の耐腐食性や調色性、又機械金属の外観を損なわない品質を持つ塗料など本当に深く勉強しました。」模索し続けた結果、金属機械にはあまり使われていないポリウレタン塗料が合うことを発見する。この発見は取引先のあらゆる要望に応えることを可能とした。
又、この時期、地元の金属部品メーカーが完成品メーカーへと成長する過渡期であったため、最後の仕上げである機械への塗装を任されることが多くなった。その結果(株)ヤマモトも大きく成長し、地元企業の発展にもつながった。
 
 現在(株)ヤマモトは20社の取引先を持つ。日本の大手自動車メーカーの業績アップに伴い、収益は好調だ。山本氏は、
「今は好調ですが、塗装業だけではいずれコストの安い海外工場に負けてしまいます。今後は組立て分野へも挑戦し、塗装までを安く、早く、メーカーの要望に応えていく力をつけ、更なる発展を目指します。」
と新たな豊富を語る。
「努力は必ず自分に返ってくる。」山本氏が日頃若い社員への教育に口にするというこの言葉通り、常に努力し、挑戦し続ける姿勢が、今後の(株)ヤマモトを更に大きく成長させることだろう。

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